[学校訪問記]東京農業大学稲花小学校オンライン入試報告会(2022.1.14)

こんにちは、お受験専門家(幼稚園・小学校)の青木みのりです。東京で幼児教室の校長をしております。


私が右も左もわからずにお受験対応の幼児教室を始めた頃、驚いたことがあります。それが「幼児教室及び小学校受験関連企業の方を対象とした入試報告会」というもの。いわゆる業者(プロ)枠での説明会ですね。


↑世の中には知らないことがまだまだいっぱいあるのだなあと思いました。


今はコロナで軒並みオンラインとなってしまいましたが、この塾向け(幼児教室向け)説明会は、ほかの教室の先生がたや、私立小の先生と直接お顔合わせして色々お話できる貴重な機会でもありました。


いわゆる伝統校はあまり塾向け説明会を開催されていないのですが、それでも少しずつは増えているのかな。


さて、そんな幼児教室向け入試報告会ですが、東京農業大学稲花小学校は昨年に続き今年もオンラインで開催となりました。


農大稲花小コースがある私たちの教室では、私と教務主任とダブル体制で、農大稲花小からのお話を聞き漏らさないようパソコンに貼り付きで聞いてまいりました。

(記事にするのに約半月も要してしまいましたけれど・・・)

稲花小2021年秋の入試倍率

さてみなさん気になりますよね。志願者数。
学校の発表によりますと、こんな感じです。

男子実志願数:298名(2020年※)↗️367名(2021年)↗️543名(2022年)

女子実志願数:223名(2020年※)↗️325名(2021年)↗️419名(2022年)

合計実志願数:521名(2020年※)↗️692名(2021年)↗️962名(2022年)


エエ!
男女ともに年々アップ。
ホップ、ステップ、ジャンプのような増え方。


2020年と2021年は、前期後期の入試でした。1人のお子さんが前期と後期の両方に出願できたわけです。ここに挙げた数字は、「実志願数」で表しています。


で、ですね。2022年のこの数字。実志願での数字が、女子は昨年比でおよそ1.3倍、男子はおよそ1.5倍。


1.5倍って、体重60キロの人がいきなり90キロになるくらいのインパクトです。


(私はこのコロナ期間で、体重が60キロを突破してしまいました。90キロはちょっと困ります。と、考えていたらピンポンが・・・)

昨日注文した(痩せる)某食品3箱が届きました


※ちなみに()内の数字は、その年の4月に入学するお子さんの入試、という意味です。(2020年)の意味は、2020年の4月に入学するお子さんたちの入試ということで、2019年の秋に行われた入試ということ。


いずれにせよ、1000人近い人数のお子さんが72名の新入生枠に向けて出願した、ということです。入試期間は11月1日〜4日までの4日間。


試験日別の受験者数としてはこちら。


279名(11月1日)
132名(11月2日)
300名(11月3日)
251名(11月4日)
合計:962名


11月2日が少ないような気がしますが、お日にちによっての有利不利はない形で進みます。入試日は受験者が希望を出せるのですが、2022年度入試では、全員が第一希望の日程で受験できたとのことです。

オンライン事前面接について

農大稲花小学校の入試の大きな特徴として、面接がオンライン(ZOOM)で行われる点が挙げられます。コロナ禍において2年連続でのオンライン面接となりました。


小学校入試でのオンライン面接は、まだまだ少数だと思います。コロナが収束したら元のようなリアルな面接に戻るのかもしれませんが、数年後に「オンライン面接で十分に(色んなことが)分かるよね、問題ないよね。」となったら、このままかもしれませんね。(←あくまでも私の予想)


さて、稲花小学校のオンライン面接ですが、イメージとしてはこんな感じです。

画伯・・・!


保護者面接は、ほぼみなさん両親揃ってという気もしますが、実際は父母どちらかでも構わないとのことです。


要は、「お子さんのことをよく知っておられる保護者どちらかが面接に応じてくだされば問題ない」ということで、必ずしも当日に両親揃っていなくても大丈夫ということです。



ここで話がそれるようですが、小学校入試の世界は独特の世界観があります。「由緒正しいお家柄」とか「両親や祖父母の御出身校」という大人の事情が評価に加わる私立一貫校もある・・・かもしれません。


(その辺は割とオブラートに包まれた世界観と言いますか、誤解を招く恐れもあります。公には声高らかにはお話ししないようにしています。奥歯にものが挟まっているようですみませんが、ブログではここ止まり)



一方で、保護者の職業や属性や家系云々や兄弟関係(受験児の兄弟が在校生など)も全く関係ない学校もあります。そのタイプの学校では、受験児の入試結果をメインに判断されますが、そこに親子面接や願書や提出書類なども合わせて合否を判断されます。


東京農業大学稲花小学校の入試は、このタイプ。


子どもの入試結果がメインで合否を出されるとはいえ、保護者の態度や雰囲気が悪いとか、明らかに’滑り止め’だと思って来ている、学校のことを全く知らずに受けに来ている、などはもちろんNGです。オンライン面接ではその辺りをチェックされていると思って臨みましょう。



オンラインでの面接であろうと、リアルな面接であろうと、子ども(と、保護者)を見れば、ベテランのテスターであればおおよそ分かってしまうのが小受の怖いところでもあります。


親御さんも、東京農業大学出身であるとか、大きい会社の偉い地位であるとか、お医者さんとか弁護士さんとかの立派なご職業であるとか、由緒正しい華麗なる御一族であるとかないとか、そういうのは関係なし。農大稲花小はある意味、大学入試のような入試です。



そもそも親御さんの学歴や属性やお家柄をアピールできるところが、農大稲花小の入試ではあまりないのです。(あるとしたら事前面接用質問票で職業観を問われるところくらい。それも「所属や役職は必須ではない」とされています。)



実力勝負だからこそ、しっかり準備して臨むことが必要です。



さて、農大稲花小は初年度から面接の時に「絵本」を用いた面接が行われていました。初年度と2年目は学校指定の絵本、3年目と4年目はオンライン面接になりましたので、受験生の家にある好きな絵本を用意して行う形となりました。


「(お父さんやお母さんと一緒に)その場で何か1冊、絵本を読んでみてください」というもの。



となると、気になりませんか。絵本って、みなさんどんなものをご準備されてるか。


(TPO的にはキャラクターものの絵本や、カジュアルすぎる絵本は避けたほうが無難だと存じます。)


日本の昔話のような絵本から、自然科学分野の絵本、昔からある定番の絵本などが安心ですね。どうしてもお子さんが好きな絵本なら別ですが、奇をてらった絵本を選ぶ必要は全くありません。


この絵本の面接は、個性的な絵本を選ぶかどうか、とか、ひらがなが読めるかどうか、といったテストではありません。絵本を題材にしてはいますが、一番見られているのは親子の関係性と家族の雰囲気です。


例えば、「お父さんやお母さんに読み聞かせをしてもらいながら親子で楽しむ様子」とか「お子さんがたどたどしく絵本を読むのをにこやかに見守るご家族のご様子」とか「絵本を1行ずつ順番に、演劇の台本のように親子で読んでいくご様子」とか・・・



和気藹々と家族で楽しそうに絵本を読んでいる姿は本当に微笑ましいです。その様子を見て、学校側はご家族の雰囲気が知りたいのだと思います。


結論、絵本は何を選んでも良い。(キャラクターものや奇抜なものは避けたほうが無難)

実るほどこうべを垂れる稲穂

農大稲花小に受かるにはどんな準備をすれば良いのか

この記事を読まれている方の中には、来年以降に東京農業大学稲花小学校を目指している方も多いと思います。ポイント3点をあげておきます。


1)ペーパーの準備は怠りなく、全分野を満遍なくやっておこう

ペーパーは本当に全分野から出ています。まだ開校して4年目の学校ですので、問題も全分野から広く色んなものが出ています。

思考力を問う問題も多く取り入れられているので、基礎は一通りできていて当たり前、その上でどれだけ応用問題も練習しているかがポイントになってきます。


奇問難問がバリバリと解けるお子さんにする、ということではなく「指示をよく聞いていればできるけれど、指示をよく聞かないと正解できないような基本問題」としっかりと向き合っていかれると良いと思います。

回答方法の間違い(印違いや色違い)には細心の注意を払って練習していってください。


「答えはあっているのに、印違い」「答えはあっているのに、色違い」これほど残念なことはないのです。「印さえあっていれば90点だったのに、印違いで65点になっちゃった・・・!」とか、これは本当に悔しいです。


これは最後の最後のツメのところまできっちりできるかどうか、という練習なんですよね。「答えがあっていればいいじゃないか!」と思いたくもなりますが、これから子どもたちが過ごすことになる長い学生生活、うっかりミスがテストで致命的になることも多いです。

小学受験は、小さいうちから「最後のツメまできっちりやる」という習慣を身につける良い機会だと思って、みなさん頑張りましょう。


2)姿勢、鉛筆の持ち方、受け答えの返事を徹底しよう

ペーパーを解いているときの姿勢は、入試の場では後ろからもしっかりチェックされています。つまり、極端にいうと「姿勢の悪い子は評価が低くなります」ということで、これは稲花小だけではないと思います。

「鉛筆の持ち方で学力が変わる」とは、昔からよく言われます。鉛筆を正しく持ち、姿勢を正して座ること、これは勉強の「型」とも言えるのでしょう。


姿勢は全ての基本です。ぐにゃっと悪い姿勢だと、体の一部に負担がかかって集中力が続きませんね。呼吸も浅くなるし、眠くなるしでは、授業もしっかり聞けません。

特に農大稲花小は授業コマ数が多い学校です。今から正しい姿勢を保てるように、家でもしっかり練習しましょう。ペーパーの時だけが姿勢の練習ではありません。食事の時にも、机で本を読むときにも、正しい姿勢が保てるように意識しましょう。


3)親子で自然体験に親しもう

東京農業大学のすぐ近くにある「食と農の博物館」に行ったからといって合格できるわけではありませんが、ここはぜひご家族で行ってみてください。

バイオリウムの珍しい植物やサルやカメを見て、あるいは2階の村の古民家や古農具などを堪能してください。

そこでお子さんが目を輝かせて喜べば、きっと稲花小での学校生活はすごく充実したものになるでしょう。


もちろん、博物館に出向かなくても家庭生活でも同じで、いわゆる小学校における生活科のようなことに興味が強いお子さんにとっては、農大稲花小は夢のような学校だと思います。


例えば、氷の溶ける様子をじっと見つめて「ねえ、なんで氷は溶けると水になるの?」みたいな質問がくるようなお子さん。

例えば、夏の雲をじっと見て「お母さん、どうして雲は色んな形に変わるの?」みたいな、そういう疑問を持っているお子さん。

例えば、アイロンをあてる様子を見て「お父さん、なんでアイロンをかけるとシワが伸びるの?」というような、知的な好奇心が豊かなお子さん。


ぜひ、小さな科学者たちの疑問は親子で一緒に調べてみてください。

今は色んな知育動画も出ていますが、できれば図鑑に親しみましょう。図書館に一緒に行って、疑問を一緒に調べてみてください。


子どもの知的好奇心をキャッチアップして、それを家庭でも育てることができるかどうか。そこが大切です。


農大稲花小が求める子どもおよび保護者像はこちら↓


1)「冒険心の育成」を教育理念として、新しい小学校文化の創造をめざす農大稲花小の方針を十分に理解し、
学校と一体となって子どもを育てようとする家庭の子ども及び保護者。

2)農大稲花小の養育を受けるために必要な知力、体力、精神力を擁し、前向きに取り組める子どもと、
それを支えようとする保護者


東京農業大学稲花小学校ホームページより


つまり(2)においては「知力、体力、精神力があって、前向きに取り組める子どもと、それを支えようとする保護者」ということですね。

日々の生活の中で、いろんなことに興味を持って、考えたり、体を動かしたり、5歳児ならではの忍耐力もあって、それを前向きに楽しく取り組めるお子さんを、家庭としても支えようとしているか。


お子さんが小さいうちは本当にあっという間です。ぜひ親子で毎日の生活を楽しみながら稲花小学校を目指していただければと思います。


結論:ペーパーは大切ですが、ペーパーばかり詰め込んでやるのとは違う


農大稲花小の過去の記事はこちら
https://www.mom-n-baby.net/aoki/archives/3252
https://www.mom-n-baby.net/aoki/archives/95


私たちの幼児教室MBキッズカレッジから、ほど近くにある東京農業大学稲花小学校。農大稲花小に特化したコースは、人気が高く今年は増設いたしました。農大稲花小に強い幼児教室です。