小学校受験|年中の秋、新年長に向けてやっておきたい7つのこと

「年中の秋になったけれど、小学校受験に向けて何をしておけばいいの?」
「新年長になる前に、どのくらいできていればいい?」

首都圏の小学校受験では、秋頃から「新年長」として新年度のカリキュラムが始まる幼児教室も多く、受験に向けた学習が本格化する時期を迎えます。

新年長に向けて必要な学習量や内容は、志望校やお子さまの現在の力によって異なります。一方で、ペーパー学習を進めるうえでも、その土台となる生活習慣や言葉、数、巧緻性などの力を整えておくことが大切です。

今回は、小学校受験を考えている年中のお子さまが、新年長になるまでに確認しておきたいことを7つご紹介します。

1.季節の行事や花、食べ物を知る

春・夏・秋・冬、それぞれの季節について、どのくらい知っていますか?

たとえば、

  • 春……ひなまつり、こどもの日、お花見、桜、たんぽぽ、いちご、すみれ、つくし、かしわもち
  • 夏……七夕、ひまわり、あさがお、ほおずき、せみ、カブトムシ、うちわ、かとりせんこう
  • 秋……お月見、どんぐり、柿、すすき、コスモス、彼岸花、いちょう、もみじ
  • 冬……お正月、節分、雪、かまくら、みかん、おせち料理、つばき、水仙

など、季節を代表する行事や植物、生き物、食べ物があります。

小学校受験では、季節そのものを問う問題だけでなく、お話の記憶などの中で、季節についての知識があることを前提として出される問題もあります。年長になってから慌てて覚えるのではなく、年中のうちに四季の行事や花、食べ物、生き物などを一通りおさらいしておきましょう。

秋なら、親子で歩きながらどんぐりを拾ったり、スーパーで柿や栗を見つけたり、お月見をしたりする。そのときに「秋になったね」「これは秋の食べ物だね」と話してみる。実際の体験と言葉を結びつけて覚えることが大切です。

2.一定時間、よい姿勢でお話を聞く

新年長になる前にぜひ確認したいのが、「人の話を聞く姿勢」です。

椅子に座ったとき、

  • 足を床につける
  • 背筋を伸ばす
  • 肘をつかない
  • 必要のないときは手をお膝にする
  • 話している人を見る

といった基本的な姿勢も、年中のうちから少しずつ習慣にしておきたいところです。

これは単に「お行儀よく座る」ということではありません。小学校受験のペーパーでは、先生の発問を聞いてから問題に取り組みます。そのため、問題を解く力だけでなく、姿勢を整えて最後まで話を聞き、発問を正確に理解することも大切です。

行動観察や制作などでも、先生の指示を聞き、それを理解して行動する場面があります。ご家庭でも、絵本の読み聞かせや親子の会話などを通して、「最後まで聞いてから行動する」経験を少しずつ増やしてみてください。

3.自分のことを自分の言葉で話す

「お名前を教えてください」
「好きな遊びは何ですか?」
「幼稚園では誰とよく遊びますか?」
「どんなところが好きですか?」

こうした身近なことを問う質問に、お子様自身の言葉で答える経験も重ねておきたいですね。

大切なのは、長く立派に話すことではありません。

聞かれたことを理解して、それに合った答えを返すことです。

ご家庭では「インタビューごっこ」もおすすめです。

「今日、幼稚園で何が楽しかったですか?」
「どういうところが、一番楽しかったですか?」

など、お父様やお母様がインタビュアーになって、お子様に尋ねてみてください。

すぐに答えられないときは、大人が先回りして答えを言わず、まずは「どうだったかな?」と少し待ち、お子さま自身が言葉にする時間をつくってみましょう。

それでもうまく言葉にできない場合には、「○○が楽しかったです。なぜなら△△だったからです」のように、伝わりやすい文章のお手本を大人が示してあげることも大切です。

お手本の文章をお子さまに繰り返してもらいながら、「こういうふうに言えば伝わるんだ」という経験を積めると良いですね。

4.自分の荷物を自分で整理する

幼稚園や保育園、習い事に行くとき、お子さまの持ち物をすべて大人が準備していませんか?

年中の秋からは、少しずつ自分のものを自分で管理する習慣をつけていきたいところです。

たとえば、

  • ハンカチ、ティッシュを自分でポケットに入れる
  • 脱いだ上着をたたむ
  • 使ったものを元の場所に戻す
  • カバンの中を整理する
  • 帰宅したら自分で荷物を出す

など、毎日の生活の中でできることはたくさんあります。

最初から全部できる必要はありません。大人が必要に応じて手伝いながら、少しずつ「自分のことは自分でする」という意識を育てていきましょう。

自分の持ち物を自分で確認することは、小学校受験のためだけではなく、これから小学校生活を送るうえでも大切な習慣です。

5.身の回りのものの名前と用途を知る

意外に見落としやすいのが、身近な道具の名前や用途です。

たとえば、

「ほうき」「ちりとり」「おたま」「フライ返し」「アイロン」「ミシン」

など、身近な道具について、名前だけでなく「何をするためのものか」「どこで使うものか」まで知っておくとよいですね。

料理をするときにおたまやフライ返しを使ってもらう。掃除のときにほうきとちりとりを使ってもらう。洗濯物を片づけながらアイロンについて話す。お手伝いは、生活常識を身につける絶好の機会です。

もちろん、絵本の読み聞かせや、図鑑なども有効です。本の中に出てきたものについて、「これは何?」「何に使うのかな?」と親子で話してみましょう。

知識として名前だけを覚えるのではなく、実際の生活や体験と結びつけることで、言葉への理解が深まり、生活についての知識も広がります。

6.20くらいまでの数を素早く正確に数える

年中のうちに、いろいろなものの数を20くらいまで、素早く正確に数えられるように練習しておきましょう。

このとき、ペーパーだけで練習するのではなく、おはじきや積み木などの具体物を使うこともおすすめです。

「ここに5個ください」
「3個と2個を一緒にしたら、いくつかな?」
「6個を2人で同じ数ずつ分けてみよう」

など、実際にものを動かしながら、「数える・合わせる・分ける」といった数の操作を繰り返してみましょう。

お菓子を家族に分ける、お皿を人数分並べる、買ってきたみかんを数えるなど、毎日の生活の中には、数を学べる場面がたくさんあります。こうした身近な経験も大切にしましょう。

7.手指の巧緻性を高める

最後は、手指の巧緻性です。

新年長になる前に、

  • 簡単な形を丁寧に塗る
  • 線に沿ってハサミで切る
  • 紙を指先で形に沿ってちぎる
  • 折り紙を角と角を合わせて折る

といったことも、新年長になる前に経験しておきたいことです。

塗る、切る、折る、ちぎる、貼るといった作業を繰り返すことで、手指を使う経験を重ねることができます。

たとえば塗り絵なら、大きな形から小さな形へ。ハサミなら、直線から曲線や簡単な形へ。お子さまの今の力に合わせて、少しずつ難しいものに挑戦するのがポイントです。

工作だけでなく、洗濯ばさみを使う、ひもを結ぶ、雑巾を絞るなど、毎日の生活の中にも手指を使う場面はたくさんあります。

新年長になる前に大切なのは「できないこと探し」ではありません

ここまで、新年長に向けてやっておきたいことを7つご紹介しました。

「うちの子は、まだできていないことがたくさんある」

と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

年中の秋の段階で、すべてが完璧にできている必要はありません。

また、お子さまによって現在の力も違えば、志望する学校によってこれから必要になる準備も異なります。

大切なのは、今のお子さまが何をすでに身につけていて、これから何を伸ばしていけばよいのかを知ることです。

小学校受験の準備というと、どうしてもペーパー学習に目が向きがちですが、今回ご紹介した7つの中には、毎日の生活や遊びの中で身につけていけるものもたくさんあります。

季節を知ること。
人の話を聞くこと。
自分のことを言葉で伝えること。
自分のことは自分ですること。
身近な道具について知ること。
実物を使って数えること。
手指を使って作業すること。

こうした一つひとつの経験も、新年長からの学習を支える大切な土台になります。

年中の秋は、これまで身につけてきたことを一度振り返り、「できていること」と「これから伸ばしていきたいこと」を整理する時期です。できていないことを一度に全部練習しようとせず、お子さまの様子を見ながら、毎日の生活の中で一つずつ取り入れてみてください。

小学校受験だけではなく、幼児期に大切にしたいこと

今回ご紹介した内容の中には、小学校受験対策に限らず、幼児期の生活の中で大切にしたいことも多く含まれています。

文部科学省の幼稚園教育要領にも

「季節により自然や人間の生活に変化のあることに気付く」
「日常生活の中で数量や図形などに関心をもつ」
「人の話を注意して聞き、相手に分かるように話す」

といった内容が示されています。


小学校受験では、志望校に応じたペーパーや行動観察、制作などの対策は必要です。その一方で、毎日の生活そのものが、小学校受験につながる学びの場でもあります。

新年長を迎える前の今だからこそ、ペーパーの進み具合だけではなく、お子さまの日々の生活にも目を向けてみてください。そこに、これから伸ばしていきたい力が見つかるかもしれません。

参考:文部科学省「幼稚園教育要領」

新年長に向けて、今のお子さまの様子を一緒に確認してみませんか

私が校長を務めるMBキッズカレッジ用賀校では、現年中・現年少のお子さまを対象とした体験説明会を行っています。

「今、どんなことができているのか」「これからどんな力を伸ばしていくとよいのか」を実際の取り組みを通して確認しながら、新年長に向けた学習についてご説明します。小学校受験を検討し始めたばかりの方もご参加いただけます。