[お受験服は何のためにある?]お受験服の常識を簡単解説

ある日、お子さんが名門幼稚園や私立小学校を受験するとなった時に、服装はどうしたら良いでしょう?

自らの幼少期に小学校受験を経験した保護者は別として、ほとんどの人は私立小学校受験はあまり身近なものではないかもしれません。

私立小学校に通う子は、日本の小学生の全体の人数のたった1%と言われています。割合でいうとそのくらいらしいです。

そもそも、なぜ子どもの受験には「お受験服(お受験スーツ)」なるものを着るのかもちょっとした疑問ですよね。

お受験服とは「名門幼稚園や私立小学校で行われる親の面接の時に着る服」のことです。

保護者か着るお受験服と、子どもが着るお受験服の2種類があります。


お受験初めてです、という保護者の方からは「お受験服どうしよう?」と聞かれることが多いです。

この記事では、なぜお受験服を着るのか、お受験服の役割はどういったものかを書いていきます。

なぜお受験服を着るの?

有名幼稚園や私立小学校受験の際には、なぜお受験服を着ていくのが暗黙の了解になっているのでしょうか。
入試に服装が関係あるの?という印象の方も多いかもしれませんね。

子どもからすると、
1)賢そうな子に見られるため
2)子ども本人が「今日は遊びに来たんじゃないぞ」という試験モードスイッチを入れるため

親からすると
1)良識ある保護者に見られるため
2)子どもが主役の場で、目立ちすぎない黒子としての役割を演じるため

ええっと。以上、4つです。


それでは順に説明しますね。

子どものお受験服の役割

<1つ目 子どもを賢そうに見せるため>

入試の際にはたくさんの子どもが来ます。その集団の中では、キラリと目立って欲しい。上品な紺色やグレーのお洋服を着せると、賢く利発的に見える!ということもあるのだと思いますが、実は子どものお受験服にはいろんな工夫がしてあります。

例えば、「試験中にポケットからハンカチやティッシュがポロっと出にくい工夫がしてある」とか「素早くトイレが済ませられるように、ズボンの上げ下げがしやすいウェストゴム」とか。

運動や体操の試験の後にも気崩れしにくく、動きやすい素材で作ってあります。この「気崩れしない」と言うのはポイントで、ピシッと感がある上質な素材のお洋服は、お子さんを賢そうに見せてくれます。

色はやっぱり「紺色」「濃いグレー」が一般的。子どもらしく華美にならないよう、着用した時に慎ましく上品に見えるよう作られています。

男の子は「白いポロシャツ+半ズボン(紺色・黒色・濃いグレー)+靴下(紺色か白色)」が一般的です。

女の子は2通りあって、運動や体操の試験がない学校の場合は「ワンピース、または白い綿ブラウスにジャンバースカート(紺色か濃いグレー)」か定番。

運動やリトミックなど体を動かすテストがある場合は「白い綿ブラウス+キュロットスカート(紺色か濃いグレー」でも良いでしょう。

ここで間違えてはいけないのは、服装で個性を出そうと思わないこと。

学校というところは、どちらかというと服装や身だしなみに厳しい風土があります。「服の乱れは心の乱れ」のような文化があり、特に伝統のある学校についてはかなり保守的な面があると言って良いでしょう。

郷に入っては郷に従えです。突飛な服装で個性を出すのではなく、その子本来の良いところを見ていただ来ましょう。

学校に伺う際は控えめで上品な装いで行くべきですし、そういう意味ではお受験服はよく計算されて作られているだけあって安心できます。

なお、子どもが本番に着るフォーマルなお受験服とは別に、通塾服というものがあります。それは素材が少し軽めのもので、幼児教室に通う時などに着るものです。

<2つ目 子ども本人が「今日は遊びに来たんじゃないぞ」という試験モードスイッチを入れるため>

これこそ、お受験服の大切な役割と言って良いでしょう。「子どものやる気スイッチを入れる勝負服」とでも言いましょうか。


子どもはまだ幼いため、「受験する」という本当に意味をわかっていなかったりします。「受験する」という意味を子どもなりに理解して分別がついている精神年齢の高い子は、とても受かりやすいです。


楽しいことや誘惑物が目に入ると、そちらに突っ走ってしまう子は、子どもらしいといえば子どもらしいのですが、試験的にはアウトです。


学校側もその辺りを試験の時に見ようとあの手この手で楽しい演出をして来ます。ですから子どもは幼児教室で徹底的に「楽しむのはアリだけど、羽目を外したり先生の言う指示が聞けていなかったりするのはナシ」ということをトレーニングして行きます。


幼稚園や保育園では良いのです。試験でなければ楽しく羽目を外しても子供らしくて良いのです。でも試験の時はダメです。その切り替えをするには、幼児からすると服装(形)から入るのが有効なのです。


そのために幼児教室に通うときも、通塾服(試験本番の時のような洋服)で行くのです。

親のお受験服の役割

子どもの試験ですが、面接や願書などによって親の試験でもあります。面接の場では「学校のカラーに合う、良識のある親かどうか」をチェックされます。

<3つめ 良識ある保護者に見られるため>

良識ある親として、子どものお受験できる装いとしては

父)濃紺のスーツ。ネクタイは地味なもの
母)濃紺のスーツ(半袖ワンピース、ジャケット)、肌色ストッキング

です。紺色よりグレーを好まれる学校もありますが、それはさておき、紺色系のスーツが多いです。


このとき「結婚式やお葬式に行くブラックフォーマル」を着てはいけません。もちろん普段着もよくありません。それは、かなり目立ってしまいます。目立つということは、ちょっと異質なものとして浮いてしまうということです。


例えば待合室で、他の皆さんが紺色スーツできているのに、うちだけブラックフォーマル・・・場違いかも・・・という心理も、受験の場では悪い結果に結びつきやすくなります。


そこは主張するところでもケチるべきところでもありません。お受験の場では「紺色(またはダークグレー)のお受験スーツ」で行ってください。

<4つめ 子どもが主役の場で、目立ちすぎない黒子としての役割を演じるため> 


以前、ビシッと濃紺スーツで決めたお父様が面接練習に入ってきた時、靴下があまりにも可愛らしいものだったことがありました。スリッパに履き替えると思われなかったのでしょう。


本番では、靴を脱いでスリッパになることもありますので、靴下も気をつけましょう。紺色でカジュアルすぎないフォーマルなものをお選びください。

面接練習では可愛い靴下柄にちょっと和みまもしますが、きっと本番でカジュアルなソックスを履いて行ってしまうと、ご本人は気が気ではないと思うので気をつけましょう。


お試験の場では、子供が主役として目立って欲しいところです。なのにお父様の靴下ばかりが気になってしまうことになってしまうと、子どもの保護者としては「イケテナイ装い」となります。


黒子(お受験における保護者の役割)が主役(子ども)よりも目立ってしまうことがないように、注意しましょう。

お母様の場合も、色々と注意点があります。

まず、「丈が必ずひざ下」ということです。面接の時に、面接官とはかなり距離があります。椅子に座った時に膝が見えると母親としてエレガントに見えません。黒子としての立ち位置を外さないためにも、スカート丈は長めのものにしましょう。


スカートの丈と色さえ間違わなければ、ほぼ大丈夫です。テスターは服のブランドまではチェックしません。(多分)


高級なものの方がシワになりにくいですし、気分的にも上がるのであればブランド物の紺スーツが良いでしょうし、気にしなければお受験ショップの通販で購入した紺スーツでも合否そのものには関係ないと思います。

お受験服を買う時期

受験を志した時に、できるだけ早めに買っておきましょう。具体的にいうと、春の学校説明会からお受験服は着る機会があります。

真夏の学校見学会などでは、お母様の紺スーツのジャケットは手持ちでも構いません。猛暑の中では半袖の紺ワンピースで訪問しても失礼には当たりません。

唯一、運動会の見学に行く時の服装は迷います。運動場にパンプスで入ることは運動場に穴を開けしまうことにもなり、ヒールの靴は避けた方が良い場合もあります。

カジュアルになりすぎないよう、かと言ってフォーマルになりすぎても運動会では趣旨にそぐわないこともあります。

色は無難な紺色系で、動きやすいシンプルなお洋服だと浮くことはないと思います。

まとめ

お受験服というと敷居の高そうな響きがありますが、学校という文化的な場において、子どもの良い面をしっかり見ていただけるように装う、上品で慎ましい装いです。

学校の先生に敬意を払い、学校の文化や伝統に敬意を払う気持ちで選んでくださいね。

幼小受験専門家:青木みのり(MBキッズカレッジ校長)profileはこちら