生き抜く力を持つ子に育てる
米デューク大学の研究者であるキャシー・デビッドソン氏が、2011年8月のニューヨークタイムズ紙インタビューで語った有名な言葉があります。
「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在していない職業に就くだろう」と言う言葉です。ご存知の方も多いと思います。
AIの出現、想像以上のスピードで進んでくる未来に、リーダーとなるべく子どもを育てたいと教育活動を行う私立小学校でも、思っている以上に教育改革が進んでいます。
小学校入試で出題される問題を見ても、明らかに偏差値や点数で測れる認知能力から、生き抜く力と言われている非認知能力の重視にシフトしているように感じます。

伸びしろのある子を求めている
小学校受験の出題方法や問題を見ていると、ガリガリと知識ばかり詰め込まれた子よりも、伸びしろのある子を求めているんだなと如実にわかります。
お勉強がいくらできても、コミュニケーション力のない子、自分をコントロールする力がない子、目標に向かって頑張ることができない子は不合格になっています。
付け焼き刃の効かない行動観察の怖さで、態度や言動などに幼さが見えたり、自分勝手さが見えるとダメということですね。
自由でのびのびはOKだけど、ワガママとか傍若無人な振る舞いはNG。これはきっとどの幼児教室の先生も、ほぼ同じお考えの方が多いと思います。
親御さんと話していてよく聞かれるのが「子ども(幼児期)の間は、自由にのびのびとさせたい」という言葉。
この「子どもをのびのびさせる」には、盲点があると思っています。
例えば
公園で小学生が10人ほど、集まって楽しく遊んでいる。
というと、私は「のびのびと遊ぶ子どもたちと明るい公園、健康的な風景」を想像しますが、現状は
「それぞれがゲーム機に向かって’くそ〜!’’ちくしょう!”などと叫びながら個別にゲームをしている風景」だったりします。
ゲーム機やスマホなども小学生が普通に持っている時代です。大人でも自制するのは難しいのに、誘惑を我慢する力がないと子どもはズルズルと享楽的なことに引きずられてしまいます。
つまり「自由でのびのび」させるには、子どもに「我慢する心」や「自分を律する心」あるいは「知的好奇心」が十分に育っていれば、の話です。そういう子は「自由でのびのび」の中からしっかりと何かを学びとる力も育っています。

生活の中で育てる非認知能力
さて、その力はどのように身につけることができるでしょうか?
非認知的な能力(粘り強さ、自己コントロール力、コミュニケーション力など)を身につけるためには、毎日の家庭生活がとても重要です。
みんなと話し合う、順番や規則を守る、自分の気持ちを相手に伝える、などは、幼稚園や保育園などの集団の中で大きく培われる能力です。
粘りつよく課題に取り組む、やると決めたら頑張る、などは、おうちでの生活の中で身につけていくことです。
例えば、お手伝い。食事の後片付けのお手伝いをすると決めたら、絶対にさせる。「今日は遠足で疲れているからナシ」とか「今日はやるの忘れてたからナシ」にはしないということ。
お手伝いをすると決めたらする。それも強制的ではなく、自主的にやり続けることができる言葉がけや仕組みを研究しましょう。
もちろん、1日1枚、何かのプリント(学習ワーク)に取り組む、でも良いのです。やると決めたら絶対にやる。
多少体調が悪くても取り組み続けられるような、小さなものが良いのです。三日坊主にせずやり続けること、習慣化できるまで続ける。
やめ癖、諦め癖をつけないこと。
これこそ、週に何回か通う幼児教室だけに任せてもうまくいきません。日頃の生活の中から身につくものだからです。
「子どもの毎日の家庭生活の中で、楽しく未就学児が続けられて、学力がつき、何よりもママが’簡単に’見てあげられる方法があれば良いのになあ。」
「子どもが非認知能力を身につけるために、学力形成という切り口で家庭で取り組める方法はないか???」
と、いつも考えていました。
おうちde小受の構想はここから始まりました。
幼小受験専門家:青木みのり(MBキッズカレッジ校長)profileはこちら

